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★ ウソを本当に


1.愛の告白?


1号「パー子。実はぼく・・・・、前からキミのことが好きだったんだ・・・・。」
3号「・・・・え?」
あたしは思わず、そう口に出してしまった。
1号があたしを好き・・・・?
冗談でしょ。
3号「今日は、4月1日じゃないわよ・・・。」
1号「疑ってるの? 本当だってば。パー子さんって、可愛くておしとやかで、とても素敵な女性だなぁって、思っていたんだ。」
・・・・。
ま、まさかね。
あたし、夢を見ているんだわ。うん、きっとそうよ。
だったら・・・、早く覚めて!
1号「パー子さん!」
3号「ま、待ってよ。そ、そんなこといきなり言われても・・・・っ。」
1号「・・・・。」
すると1号は、あたしの肩にかけた手を離して少しうつむいた。
1号「そうだよね・・・・。今までケンカばかりしてきた仲だし。驚くのも無理ないけど・・・。
   でも、ぼくは本気だよ? だから、二人きりでデートがしたいんだ。」
3号「デート?」
1号「そう。明日の3時に、東京タワーで待ち合わせ。そのときまでに、返事は考えといて。」
あたしは顔を上げる。
彼の真剣な眼差しは・・・嘘じゃないのね。
3号「わかったわ。」
1号「本当? じゃぁ、遅れないようにね!」
そう言うと、1号は空の彼方へ消えていった。
空中で、スキップを踏みながら。
3号「・・・・。」
一人になったあたしは、冷静に考える。

― 実はぼく・・・・、前からキミのことが好きだったんだ・・・・。
― 可愛くておしとやかで、とても素敵な女性だなぁって、思っていたんだ。

あたしと1号は犬猿の仲。
今まで彼は、パー子のことなんて、何とも思っていなかった。
なのに、いきなり告白・・・・。
わからないわ。
3号「もし・・・、もし本当に1号があたしのことを好きになったのなら。」
嬉しい。
とっても、とっても嬉しい・・・・だけど。
本当に?

― 疑ってるの? 本当だってば。

3号「1号は・・・・、ついにあたしの魅力に気づいてくれたのね。」
夢を見ているような心地で、フラフラと自宅に向かった。
神様はいらっしゃるのね!
長い間の片想いも、今日でお終いなのね!
これからは、彼と二人で甘い時間を過ごせるんだわ。



2.嘘じゃないでしょ?


コピー「えー、ミツ夫さんが?」
家に到着するなり、早速コピーに今回の事を伝えた。
彼女も、信じられないというように驚く。
3号「本当なのよ。あたしの瞳を見つめて、パー子さん、キミが好きだ・・・・。なぁーんて!」
コピー「だ、だって、あなたとミツ夫さんは・・・・。」
3号「そうよ。ハッキリ言って仲が悪かったわ。でもね、ようやく気がついたみたいなのよ。」
自分の、本当の気持ちに・・・・。
3号「しかもね、明日デートしようなんて言われちゃって。初デートが告白の翌日だなんて、ミツ夫さんもせっかちね。」
コピー「そう・・・・、よかったわね。」
3号「さ、これからお祝いパーティよ! デートには、何を着ていけばいいのかしら~。」
舞い上がっているあたしの横で、コピーは腕を組んだ。
何かを考えているかのように・・・・。
でも、嬉しさで胸がいっぱいなあたしは、気がつくことができなかったの。


翌日の3時。
あたしは、東京タワーの前で彼を待っていた。
ちょっと寝不足気味で、太陽の光が眩しい。
昨日は服を選ぶのに手間取って、寝るのが夜中の3時になっちゃったのよね。

あたしは時計を見た。まだ、2時半。
張り切っていたから、早めに出てきちゃった。
でも、デートなんだから30分前に来ているのは当然のことじゃないかしら?
まず、誘った方が先に来ないといけないんじゃないの?
まぁ・・・・、相手はあのミツ夫さんだもの。いいか。

チラッと時計を見る。
2時10分。そろそろ、来るかしら・・・・。

・・・・。
ついに3時。どうして、来ないの?
もしかして忘れているんじゃないかしら・・・・。でも、そっちから言い出したのよ。
鈍感な1号だって、さすがにそんなことは・・・・。

6時。
彼は現れなかった。
あたしは我慢できずに、バッチのスイッチを入れた。
1号『はい、こちらパーマンい・・・・。』
3号「いちごぉ~ぅ!!」
言い終わらないうちに、マイクに向かって大声を出す。
1号『うるさいな。何だよパー子。』
3号「うるさいって・・・・。あんた、今が何時だと思ってるの? 時計を見なさい!」
1号『え、6時だけど。』
もしかして・・・・。
3号「忘れてた?」
1号『何を?』
3号「とぼけないで! 今日の3時に、デートをしようと言い出したのは誰!?」
・・・・。
話しが途切れた。思い出したの?
1号『プッ・・・・、アハハハハ! ま、まさか、昨日の告白信じてんの?』
3号「え?」
1号『冗談に決まってるじゃん。ムシャクシャしてたから、パー子でもだましてスッキリしようかなと思ったんだよ。』
・・・・。

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3号「本当に、嘘だったの・・・・!?」
1号『当たり前だろ。誰が好んで、パー子なんかとデートするんだよ。』
・・・・信じられない。
3号「・・・・っ。」
1号『パー子? おーい、パー子さん。』
3号「ひどいわ・・・、ひど過ぎる・・・。」
1号『え?』
あたしはバッチのスイッチを切った。
胸が張り裂けそうなくらい、悲しかった・・・・。


その頃、須羽家では。
1号「ったく、何だよパー子のヤツ。いきなり切らなくてもいいじゃないか。」
通信の様子を聞いていたコピーは、1号に尋ねた。
コピー「パー子さんと何かあったの?」
1号「ちょっとね。いやぁ、面白いんだよアイツ。簡単にだまされるんだから。」
コピー「何のこと? 一から話してよ。」
すると、1号はパー着を外してうなずいた。
ミツ夫「今日の朝にね、教室でアレが出たんだ。」
コピー「アレ?」
ミツ夫「アレといえば、アレしかないだろ。ぼくらの苦手な、ア・レ。」
コピーは、サササと素早く部屋を逃げ回る、アレを想像した。
コピー「あぁ、アレね。ゴの付く・・・・。」
どうやら、ミツ夫の言いたいことを察したようだ。
ミツ夫「それでぼくは、思わず飛び上がってしまった。ギャッー!と声を上げて、気がついたら門の前に立っていたんだよ。」
コピー「お、恐ろしかったね・・・・。」
ミツ夫「友達にさんざん笑われたよ。そして、ミッちゃんから一言。ミツ夫さんって、弱虫ね~・・・・。」
それがミツ夫にとって、どれだけ傷つく言葉が知れない。
ミツ夫「学校から帰ったあともムシャクシャしてさぁ。誰かにいたずらしてやりたいな~て、思ったんだよね。」
コピー「その気持ち、わかるかも。」
ミツ夫「それでパー子が偶然通りかかったから、告白してやったんだ。ついでにデートの約束も。勿論、嘘だけど。」
・・・・え?
コピーが驚いたように、目を大きくした。
ミツ夫「今日の3時からの約束だったんだ。冗談とも知らず、パー子は待ち合わせ場所の東京タワーへ。そして、いつまで経っても現れないぼくに、連絡してきたってわけさ。」
・・・・。
コピー「ミツ夫くん・・・・、そんなことを・・・・。」
コピーは立ち上がった。
コピー「何てことをしたんだ! キミは・・・・、キミは最低な男だ!」
ミツ夫「コピー? いきなり、どうしたんだよ。」
コピー「ムシャクシャしてたからって、ついていい嘘と悪い嘘があるんだよ! ミツ夫くんは、彼女の想いに気がつかないの!?」
彼は呆気にとられながら、考える。
ミツ夫「何が・・・・?」
コピー「ど、どうしてキミはそこまで鈍感なんだろ・・・・! いいかい、パー子さんはね、キミのことを・・・・!」
ミツ夫「え?」
コピー「すっ、す・・・・。」
そこまで言って、コピーは口を閉じた。
コピー「謝ってこいよ。」
ミツ夫「誰に?」
コピー「パー子さんだよ! 今すぐ、ごめんなさいって謝ってこい!」
ミツ夫「面倒くさいよ、そんなこと。」
コピー「いいから、行けーっ!」
コピーはミツ夫のポケットからパーマンセットを取り出すと、無理矢理パー着させて、外へ放り出した。
1号「コピー!」
コピー「謝るまで帰ってこなくていいよ! いってらっしゃい!」
そして、ピシャッとカーテンを閉めた。
1号は首をかしげる。
1号「何で、あんなに怒ってるんだ?」

・・・・・。
あたしは家に帰るなり、セットを脱ぎ捨てて布団にもぐった。
そして、泣きじゃくる。
コピー「スミレちゃん・・・・。」
スミレ「嘘だって、冗談だって。1号、あたしをだまして楽しんでたのよ・・・・。」
彼女の気持ちは、コピーもよくわかっている。
コピーも・・・・、彼が好きだから。
コピー「スミレちゃん、元気出してよ。そんな顔、あなたには似合わないわ。」
スミレ「無理よ・・・・。つくり笑顔だって、出来っこない・・・・。」

ひどいわ、ミツ夫さん・・・・。
あなたなんて嫌い! 大嫌いよ!



3.雪山からSOS!


1号「う~ん・・・・、もう朝かな。」
彼は公園の土管から出る。
昨日はパー子に謝りに行くことができず、ここで野宿をしていったのだ。
今日は日曜日。
家にはコピーがいるので、戻ることが出来ない。
1号はため息をつくと、飛び上がった。
1号(コピーのヤツ、短気なんだから。どうやって、帰ろう?)
どうせ、窓の鍵なんか閉めてあるに決まってるんだ・・・・。
1号(まぁ、ぼくも少しは悪かったけどさ。)
彼はブランコに腰掛けた。
コピーは、何故あんなことを言ったのだろう?

― ミツ夫くんは、彼女の想いに気がつかないの!

コピーはミツ夫。
彼がわかっていることは自分もわかっているし、彼がわからないことは、自分もわからない。
ミツ夫は、彼女の気持ちに気づいているのだ。
ただ、認めたくない・・・・。
どうしてだろう。それは、自分もわからない。
1号(パー子がぼくのことを好きだとわかっていたから、告白したんだよ・・・・。)
随分前に、彼女に言われた。
自分は命の次に大切な宝物だと・・・・。

そのとき。
― ピピピピピピ・・・・
パーマンバッチが鳴りだした。パーヤンからだ。
1号「はい、こちら1号。」
4号『1号はん、事件でっせ。北海道の山で遭難者が出ましてん。今から救助に行かへんと。』
1号「へぇ、大変だね。何ていう名前の山?」
4号『確か○○山といったかいな。北海道やから、まだ雪がぎょうさん残っとりますねん。吹雪の危険もあるさかい。』
北海道か・・・・。
1号は少し考えてから、バッチに向かって話しかけた。
1号「OK。この事件は、ぼく一人で大丈夫だよ。」
4号『えぇ? 北海道やで。パータッチせぇへんと・・・・。』
1号「大丈夫さ、飛行機の上に乗っていくから。それに、今、家に帰れないんだよね。だから、調度いいんだ。」
4号『でもなぁ・・・・。』
1号「心配しなくていいよ。本当に平気だから。」
そう言うと、1号はバッチのスイッチを切って胸に戻した。


それから3日後。
今日は、あたしと1号が二人でパトロールをする日。
気が進まない・・・・。
まだ、許したわけじゃないんだから。
でもあれから1号は、あたしに姿を見せない。どうしたのかしら?
・・・・いいのよ。あんな人は、どうだって。
あたしはバッチを胸から外した。
3号「ブービー? 一緒にパトロールしない?」
2号『うぃ~?』
ブービーの不機嫌そうな声が返ってくる。
3号「ねぇ、お願いよ。1号は・・・・、いないから。」
2号『ウキ、ウキャキャキャ?』
え・・・・。
3号「ブービー、今、何て言ったの?」
2号『ウキキ、ウキャ~。』
1号は、3日前に北海道へ遭難者を救出に行ったきり、まだ帰ってきていない・・・・。
連絡もつかないから、心配している・・・・。
もしかしたら、山で吹雪に巻き込まれ遭難しているのかも・・・・ですって!?
3号「本当に? 確かなことなの?」
2号『うぃ~。』
・・・・・。
どうしたのかしら、何かあったの?
・・・・でも、いいのよ。あんな人、どうなったっていいのよ・・・・。
あたしはバッチのスイッチを切った。


その頃1号は、山でひどい吹雪に巻き込まれ、道に迷っていた。
まさに、ブービーの予想通りになっていたのだ。
1号「いつまで経っても、吹雪はやまない・・・・。あれからご飯も食べていない。もう、力も出ない・・・・。」
仲間に連絡したいのだが、どこかでバッチを落としてきたらしい。
マントも氷つき、使い物にならないのだ。
1号はついに力尽きて、その場に倒れ込んだ。
1号「誰か・・・・、助けて・・・・。」
しばらくして、目の前が真っ暗になった。
吹雪はやまない・・・・。


4号『わては今、迷子の子供を捜しているところや。終わったらすぐ向かうから、先に行っててくれんか。』
あたしはパーヤンに連絡した。
自分からは行きたくない。でも・・・・、どうしても1号のことが頭から離れない。
なら、仲間に助けに行ってもらおう!
そう決めたんだけど・・・・。
3号「わかったわ。1号には、自力で帰ってきてもらうしかないわね。」
4号『ブービーはんは? パー子はんも、何か用事があるんでっか?』
3号「ブービーは、バナナの食べ過ぎでお腹を壊しているんだって。あたしは・・・・、1号なんてどうでもいいから。」
するとスピーカーから、怒声が響いてきた。
4号『どうでもいいわけないでっしゃろ! ミツ夫くんは、わてらの大切な仲間や、友達や!』
3号「わかった。わかったから、そう怒らないで。話を聞いてほしいの・・・・。」
あたしは全てを話した。
1号から告白されたこと。デートを申し込まれたこと。
しかし、それは嘘だったこと・・・・。
胸が張り裂けそうなくらい、悲しかったこと・・・・。
4号『そりゃ、1号はんが悪いでんな。せやけど、死んでいいとは思ってないやろ?』
3号「それは・・・・。」
4号『なら行きなはれ。1号はんやって、悪気は感じてるはずやからな。』
・・・・。
そうかしら。あの1号が・・・・?
3号「でも・・・・。」
4号『さよならは、嫌やろう? 二度と、1号はんに会えなくなるのは嫌やろう・・・・?』
3号「・・・・わかったわ。北海道の○○山ね。」
あたしは決心して、飛び上がった。
待ってて、1号。必ず助けてあげるから・・・・。



4.大切な存在


北海道○○山。
あたしは警察の人達から話しを聞くと、大至急、救助に向かった。
最初は止められたわ。
あたしまで遭難したら、どうするって。
警察「今は危険です。吹雪がおさまるのを、待ちましょう。」
3号「そうしている間にも、1号達は苦しんでいるんですよ! 手遅れなんかになりたくない。後悔なんて、したくない!」
そう言い捨てて、あたしは駆け出した。

― さよならは、嫌やろう? 二度と、1号はんに会えなくなるのは嫌やろう・・・・?

勿論よ。
ひどいことをされたからって、1号を見捨てようとした、あたしはどうかしていた。
どんなに傷つけられても、どんなに悲しまされても、彼が好き。
だから・・・・。
3号「1号! いちごぉ~う!」
吹雪のせいで、声がかき消されてしまう。
それでもあたしは、叫んだ。叫ぶことしか、できなかった・・・・。
3号「お願いよ1号! 返事してよ!」
・・・・!

― パー子、助けて・・・・。パー子・・・・。

3号「1号? ミツ夫さん?」

― パー子・・・・。

あたしは北を向いた。
向こうの方から、かすかな声が聞こえる・・・・。そんなわけがないのに。
3号「今、行くわ!」
激しい吹雪の中を、あたしは飛んだ。
そして・・・・。
3号「ミツ夫さん!?」
雪の中に埋まっている、赤いマントの端を見つけた。間違えなく、ミツ夫さんだわ・・・・。
あたしは雪を掘り分ける。
現れたのは、冷え切ったパーマン1号・・・・。
3号「ミツ夫さん、ミツ夫さん起きて! 助けに来たのよ。もう安心していいのよ!」
彼の体を揺する。瞳は、固く閉じられたままだ。
3号「ごめんなさい。どうしてもっと早く来られなかったのかしら・・・・。お願いよ、目を覚まして。」
1号「うっ・・・、う~ん・・・・。」
!?
3号「ミツ夫さん?」
1号「パー子・・・・。キミはパー子なの・・・・?」
弱々しい声。でも、確かに生きている。
あたしは1号の体を起こし、肩をつかんだ。

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3号「そうよ、あたしよ。よかったわ・・・・。」
マントが体に巻き付いていたおかげで、なんとか助かったのね。
3号「もしこのまま死んじゃったら、どうしようかと思った。だってあたし、ミツ夫さんが好きだもの。」
彼はあたしにとって、欠かすことのできない大切な存在。
今回、改めて感じることができた・・・・。
1号「・・・・パー子、ゴメン。」
え?
1号「告白のこと・・・・、本当に後悔してるんだ・・・・。」
3号「ミツ夫さん・・・・。」
目頭が熱くなる。
反省してくれたのね・・・・。
3号「もう、いいのよ。ありがとう、1号。」
彼は小さくうなずくと、また瞳を閉じた。



5.ウソを本当に


1号「助けに行ったのはいいんだけど、激しい吹雪に巻き込まれて、もうさんざんだったんだよ。」
3号「そこを、あたしが見事に救出したのよね。」
朝日ヶ丘の空の上で。
あたし達が無事に帰ってきたことに喜びながら、二人は話しを聞いている。
あれから1号は十分に休養を取り、翌日にはすっかり回復した。
4号「不幸中の幸いやったな。それで、遭難者はどうなったん?」
3号「帰る途中で、偶然出くわしたのよ。全員、命に別状はなかったわ。」
吹雪の中に聞こえた声・・・・。
あれは、本当に1号の声だったのかしら。テレパシーが使えたのかしら?
3号(いいわ、助かったんだから。)
1号「でもさ~、最後の方は記憶がハッキリしていなくて、パー子が来た時の事を覚えていないんだよね。」
・・・・!?
3号「えぇ? 何ですって。」
1号「だから、パー子が助けてくれた時の事を忘れちゃったの。」
3号「全て? 何もかも?」
1号「そう、何もかも。」

― もしこのまま死んじゃったら、どうしようかと思った。
  だってあたし、ミツ夫さんが好きだもの。

本物の愛の告白を・・・・!
3号「も~ぉ、許せなぁい!」
1号「な、何だよー。突然、怒り出すことないじゃないか。」
3号「あんたってば、乙女心というものを、ちっともわかってないのね! 鈍感にも程があるわ!」
1号「そういうパー子だって、女らしさの欠片もないんだね。」
3号「まぁ、言ったわね!」
結局ケンカになっちゃうのが、あたしたちの運命なのかしら?
でもね、いつか逆転するわ。
1号の告白を、本物にしてみせるんだから。

夕日に浮かんだ二つのシルエット。
それは、出会った頃から結ばれることを定められていた、未来の夫婦であった。

©ミルクココア