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久しぶりにバード星から帰還している1号と喧嘩してしまうパー子 暑い夏の日差しの中、2人は言い合う 1号「ボクはバード星でしかっり訓練してるさ!」 パー子「うそ!その写真の女の子と遊んでるんでしょ!」 1号「そんなにボクを信用できないなら絶交だ」 パー子「こっちこそよ!」 入道雲に隠れた円盤の回りで 2人が喧嘩しているのを バードマンと他のパーマンは知らん顔を決めている いつものことだ 誰もがそう思った。 でもパー子にとっては違っていた。星野スミレとしてもパー子としても 1号を思って何もかもがうまくいかない このままでは自分がダメになる そんなときに久しぶりに帰還した1号の円盤の中にあったミチ子似でかわいいバード星 同級生の写真を見てパー子は激怒した。1号は彼女とはただの同級生だというが 彼女の写真を地球に帰還する時に持って来るなんて・・・1号を信用できない そのくせこんなに彼を思って 私生活に身が入らないなんてつくづく自分がイヤになる パー子は思い悩んだあげくパーマンを辞めることを決意する。 一方バード星にもどった1号も自室でイライラと部屋の中を歩いている 久しぶりにせっかく会えたのに事情も聞かずに怒り出すパー子の嫉妬心には閉口させられる、インターフォンをならしてミチ子似の写真の女の子(アルファ)が中に入ってくる ミツ夫「やあ」 アルファ「あの・・・この間のお話どうなったのかしら?」 もじもじしながらいうアルファにミツ夫はすまなさそうに頭をかきながら言う ミツ夫「ごめん・・・話せなかったんだ ちょっとトラブルがあって」 アルファ「そう・・・」 ミツ夫「あ でも、キットうまく行くと思うよ パーヤンは君みたいな女の子好みだから」 アルファはパッと顔を輝かせて言う アルファ「そう?そうかしら?」 ミツ夫は同級生に地球の仲間の話しをした その中でがっちりしてるけど頼りになるパーヤンの話しをした時 アルファは言った アルファ「パーヤンてどんな女の子が好きなのかしら?」 ミツ夫は普段からアルファの姿とミチ子をダブらせていた そしてパーヤンがミチ子を理想の女性としていたのも思い出した。彼女の話をパーヤンにしてみよう 今度地球に帰還した時にでも彼女の写真を持ってパーヤンにそっと話しをしようと・・・その写真がパー子との喧嘩の原因になるなんて思っても見なかった。 パー子は星野スミレとして転換期を迎えていた 今までのアイドルとしての星野スミレではなく 本格的な演技派の女優として演技を学び 世界のトップスターになるべきだと彼女の回りのスタッフは考えていた 勿論 パー子自身 スミレ自身の夢でもある わかってはいたがスミレはパーマン活動をしつつ1号を思い ミツ夫を思って私生活も仕事も手が着かない有様 このままではいけない そんな時 帰還した1号と大喧嘩してしまったのだ。もうここで踏ん切るしかない・・・ バードマンを自宅マンションに呼び スミレはパーマンセットを彼に返すと言う スミレ「今まで ありがとうございました」 バードマン「あのな・・・3号 後方支援と言うことでパーマン活動を直接しなくても援助してくれれば今までの記憶を消さなくてもすむんだぞ」 スミレ「いいえ 今までの自分と決別したいんです」 バードマン「・・・いいのか?1号の事も忘れて」 スミレ「はい」 はっきりとバードマンを見て言うスミレにバードマンは忘却銃を向ける スミレが気が付いたのは自宅マンションのベットの上だった 今までの悩みがすっかり消え晴れ晴れとした気分だ。と同時に何か大切な物を忘れてしまった様な空虚な気持ちも少しある スミレ「あら?私 いつの間に寝ちゃったのかしら?今まで長い夢を見てたみたい」 窓から空を見上げるスミレ 上空ではバードマンがコピーロボットと彼女のパーマンセットを片手に彼女を見ている バードマン「さようなら 3号 パー子くん」 バードマンは思う こんな事になるなら アルファの写真を断固 バード星から持ち出しちゃイカンと1号を止めるべきだった。
1号とアルファは2人でこっそりパーマン訓練所の中にある放送ライブラリーに侵入していた、別に普段の授業で使っている広いドーム型の建物で出入りを禁じられているわけではないが、彼らがこれからやろうとしていることは パーマンやバードマンの秘密を外部に漏らす可能性が高い 2人はその事を承知でやろうとしていた。 ミツ夫「やっぱりマズイよ アルファ」 アルファ「いいじゃない ちょっとだけよ 第一今度ミツ夫さんが地球に帰るのは いったい何年後だと思ってるの?私それまで待てない」 とアルファは手慣れた手つきで放送ライブラリー内の外部アクセスポイトの標準をポンポンとキーボードとボタンを押してから ミツ夫を振り返る アルファ「地球のコード番号って 2659でよかったのかしら?」 ミツ夫「うん・・・2659// as
jp oo」 と仕方なしに答えるミツ夫 アルファ「ね、パーヤンにちゃんと私のこと紹介してよ」 ミツ夫「わかってるよ〜」 大きなモニターにパーヤンの顔が移る パーヤンは少し驚いたようだが ミツ夫の顔を見るといつもの冷静さをとりもどす パーヤン「なんや1号はん パソコンにアクセスして来たんかい、バード星からじゃ さぞ代金がかかるやろ なんや? パー子はんに謝ってくれ て〜ならお断りやで」 ミツ夫「ちがわい!誰がパー子にあやまるもんか!」 アルファ「ううん!」 咳払いをしてミツ夫をせかす アルファ ミツ夫「あ、実はパーヤンに紹介したい人がいて・・・」 言い終わる前にアルファは自分で自己紹介を始める アルファ「あの はじめまして私アルファ・ケンタウリっていいます。」 パーヤン「あ、どうも・・・パーヤンです〜」 思わず画面にぺこりとお辞儀をするパーヤン アルファ「パーヤンさん 私 貴方のことミツ夫さんから聞いて ぜひお友達に・・ いいえ 恋人候補に立候補しようと思って パーヤンさん今 おつきあいしてる方いらっしゃる?」 パーヤン「へっ・・・いや いてません」 普段冷静なパーヤンがドギマギ答えている姿をミツ夫はニヤニヤしながら見ているとドーム中に警報が流れる パーマンバッジの呼び出し音を大音響にしたようなブザーメカニックな女性の声「警告 警告 至急 無法電波のスイッチをオフにしなさい」パーヤン「へ?なに?」 アルファ「あの 私のアドレスは・・・」 とキーボードを手早くたたくアルファ 画面のパーヤンの姿はぷつりと切れる ミツ夫とアルファはパーマン養成学校の教頭室に呼び出され たっぷりお説教をされる、パーマンやバードマンの養成学校の場所は宇宙的秘密で それを知られる様は行為は牢獄入りの大反逆に匹敵する さいわい今回はダイレクトに地球にとどいていたので他の敵星人に知られることはなかった事がわかったものの、 教頭「なんだってこんな事をしたんだ」 一通りのお説教が終わると教頭が2人に聞く アルファはミツ夫と違って優等生で機転が効く上 パーマン訓練所に多大な貢献をしている大財閥の娘だ それにこのプロキシマの出身で事情に長けている アルファ「私 地球のパーヤンとおつきあいしたいんです」 ミツ夫「あ。アルファ」 ミツ夫はあわてて彼女をたしなめる 言うに事欠いてそんな正直に、恋愛だなんて言ったらきっともっと怒られるに決まってる! 教頭「なんじゃ そういうことだったのか・・・しかし ま、今度からは個人的通信のみにしなさい」 アルファ「はい」 教頭「もう いい各自 自室に戻るように・・・あ、ミツ夫 須羽に面会が来ているからホールに行くように」 ミツ夫「はい」 教頭室を出るとミツ夫はアルファに聞く ミツ夫「教頭先生 いやにものわかりがいいな」 アルファ「あら、パーマンやバードマン同士の恋愛や結婚は宇宙的に奨励されてるのよ 優秀な者同士 結ばれれば優秀で健全な人類が誕生するんだから当然でしょ?」 ミツ夫「ふ〜ん そんなもんかな」 と首を傾げながらホールへ行くミツ夫 ホールの真ん中ではバードマンがパー子のパーマンセットを持って立っている バードマン「よ 元気でやってるか?」 と片手を上げて妙に明るい こういうときは何かイヤな話しがある時だ ミツ夫「うん なんか用?」 とパー子のパーマンセットをチラチラ見ながらいうミツ夫にバードマンは真剣な面もちで言う バードマン「気持ちをしっかり持って聞くんだぞ パーマン3号がパーマンを勇退した」 ミツ夫「!!・・・ふーん そう」 必死で平静を保とうとするが、言葉のはじがうわずってしまう バードマン「3号は・・・星野スミレは自分の夢に向かうためにパーマンの、3号としての記憶も全て無くす事を選んだんだ。彼女は本格的に女優を目指すためにアメリカに単身わたった。」 ミツ夫(パー子が・・・パー子が記憶をなくしたって???) 言葉の出ないミツ夫の肩に手を置いてバードマンは続ける バードマン「寂しいだろうが、彼女は自分の夢に向かって旅立っていったんだ。1号 君も男なら彼女の幸せを願って・・・」 ミツ夫「ボク 別に寂しくなんかないです。用がそれだけなら失礼します」 プイッと背中を見せて1号はバードマンから離れる 自室に戻ると暗い部屋の中で一人天井を見上げるミツ夫 バードマンは教頭室に呼ばれる 教頭「ミツ夫 須羽のことなんだがね、このままでは落第しかねんのだ」 バードマン「そんなにできが悪いですか?」 やっぱり・・・とバードマンは内心 思う 教頭「彼の事は 期待もしているのだがね、なにせ地球初めてのバードマン候補だし あの年令で 未開の地球から訓練のためにここに来るには並々ならぬ決意と情熱がなければ来れないとも思う・・・だか このままではな・・・」 バードマン「はぁ・・」 教頭「君の方からそれとなく もっと訓練や勉強に励むように伝えてくれんかね?」 バードマン「はぁ・・・」 とバードマンは気が重い任務を任されてしまった。今 さっき1号にとって つらい知らせをしたばかりだ、1号はああやって強がっている時 実はものすごく落ち込んでいるのをバードマンは良く知っていた。 バードマン「また 日を改めて来るとしよう」 バードマンは円盤に乗ると訓練所を後にする。ミツ夫は一人 自室の天井を見上げていたが、思いたったように一人 訓練所の体育館に向かうと苦手な鉄棒に飛びついて出来ない大車輪をし始める、その日からミツ夫は 1号のマスクをはずさず ずっと訓練や、勉強に没頭した。まるで人が変わったようになった1号を1ヶ月ぶりに様子を見に来たバードマンが驚いて声を上げる バードマン「1号・・・どうしたんだ」 1号「あ、バードマン 久しぶりです」 なんだか今までと言葉遣いまで違う 気のせいか顔つきまで違って見える バードマン「どうしたんだ1号 最近 すごく なんていうか 逞しくなったな」 1号「えへへ・・・ボクも、バードマンになる夢に真剣になろうって決めたんだ」 照れくさそうに笑う1号にバードマンは心強さを観じる そうミツ夫のいいところは なにか合ったときにくじけてしまうのではなく、そこから立ち直る強さを持ち合わせている事だ バードマン「そうか・・・」 1号「・・・スミレちゃんも頑張ってるなら 負けられないって思ったんです」 バードマンは1号が初めてパー子の事を名前で呼んでいるのに気が付いた バードマン「そうか」 とそのバードマンを呼ぶ 構内放送 教頭室に呼ばれるバードマンは緊張した面もちで中にはいると 教頭もまじめな顔で彼を迎える 教頭「君を呼んだのは 他でもない ミツ夫 須羽くんの事だが」 バードマン(おかしいなあの様子ならお小言をいただく事はなさそうだが・・・?)
教頭「わっはっは・・・いや なに今度はいい知らせだ。彼 ミツ夫 須羽はあの日から人が変わったように 訓練や勉強に励んでいるよ そして素晴らしい彼の素質を発見した」 バードマン「素晴らしい 素質?」 1号は自分の直接の担当教師に呼ばれて 特殊訓練教室に入る 白い小部屋で大きな窓からは街路樹の木漏れ日がキラキラと部屋をあたたかく包む 今までに1回入ったことがあるだけだが、居心地の良さは訓練校の中で一番だろう 担当教師と特殊訓練講師が1号をにこやかに出迎える 担当教師「ミツ夫くん あなたに素晴らしい素質があることがわかったの」 特殊訓練講師「君の これからの将来の為にも役にたつ ESP能力だ、ま、今のままでは発揮されないで終わってしまうが 君の努力次第では・・・」 1号はびっくりして立ちすくむ エスパー能力??? バードマン「エスパー?? あの1号 いや ミツ夫くんに??」 教頭「ああ 彼の心理テストの結果 テレパシーと念動力に長けていることがわかった」 バードマン「はぁ・・・」 教頭「この間 彼をはげましてくれたように 今度も彼を激励してやってくれ訓練をつめば、彼が将来 幹部になることも夢ではない」 バードマン「こりゃ この間とは偉い違いですね」 教頭「わっはっはっは、地球人というのはまったく予想外の可能性を秘めているな」 担当教師は 立ちすくんでいる1号を見て言う 担当教師「ミツ夫 須羽? あの あなたに訓練を受ける意志がなければ残念だけど無理強いはしないわ とても大変な訓練だし でも最近の貴方を見ていると ぜひ・・」 1号「やります!訓練を受けさせて下さい」 それから数年の月日が流れた。1号は様々な訓練をクリアーし 勉強にも他のバードマン候補の3倍努力して 優秀な部類に入るようになっていた。勿論 勉強ばかりに専念していたわけではない、人並みに恋もした。バード星の女性はアルファを初め どこか地球の女の子に似ている それに恋愛に関してとても積極的だ。 シーダ「ねえ ミツ夫さん ねえったら・・・」 構内の中庭で寝そべっているミツ夫に隣に座った少女が話しかける ショートカットに赤いマスクを付けた 長い睫の女の子 名前はシーダ。 ミツ夫「あ、、、ああ」 シーダ「もう!私の話聞いてるの?」 ミツ夫「あ、ごめん」 と頭をかいて謝るミツ夫に顔を近づけてくるシーダ 目を閉じている ミツ夫は彼女の肩を抱きキスしようとするが・・・ ミツ夫「ん」 ミツ夫の唇に指をあててシーダが少し悲しそうに言う シーダ「私はパー子さんのかわりじゃないわ」 そういうと空へ飛び立っていった。彼女とはそれっきり話しをすることもなくなったミツ夫の部屋にはパー子の写真が飾られている もう地球でいえばミツ夫は高校3年で、いよいよバードマン特殊訓練学校に進学が決まっていた。そんなある日、バードマン特殊部隊本部から1号は呼び出された 特殊部隊長「良く来てくれたね ミツ夫 須羽 なかなか優秀な生徒だと学長から聞いている、将来 我が部隊に入ってくれたまえ」 大将ヒゲをはやした隊長がミツ夫より 小さな身体をそっくり返しながら言う ミツ夫「はい! ありがとうございます」 今度は 隊長は小さい体を一段と小さくしてミツ夫に言う 隊長「じつは・・・だ 君にある任務を極秘で遂行して欲しいのだよ」 ミツ夫は一路 地球へ向けて一人円盤をとばしていた。特殊任務とはなんと星野スミレを宇宙人からガードしてくれと言うのだ。宇宙には変わった星人もたくさんいて その中に芸術や音楽 演劇などをこよなく愛するが故に 他の星のアーティストや優秀な俳優を誘拐し 監禁し 自分の為だけに 歌わせたり 踊らせたりする様洗脳してしまう者がいる 今度彼らが狙っているのはなんと 地球の星野スミレという女優だという 彼女が地球のパーマン3号だった事もあり 1号が任命された。
その頃 スミレはブロードウェイミュージカルの中でも才能を発揮しだしていた。今まで彼女に与えられる役は 通行人や その他大勢の町娘だったのだが、彼女のたぐいまれな才覚は年をとるに連れて関係者をうならせ 観客からも なぜ彼女をもっと出さないのか?と投書されるほどになっていた。 監督「主演 スミレ 星野」 稽古の最後に次回作の配役を聞く出演者 スミレは唖然として立ちすくむ が回りの俳優達は大拍手を彼女に送る アッシュ「おめでとう スミレ」 スミレの隣に立っている背の高い金髪の青年がスミレのおでこにキスをする スミレ「あ、あたし・・・」 アッシュ「君が主役だよ」 スミレは自宅のアパートに帰っても信じられずフワフワした気分で夕食の準備を整えたり 部屋の中を何となく掃除してみたりしている 今までどんなに努力しても もらえなかった主役の座が 不意に彼女の手の中に入ってきたのだ。 1号は円盤を彼女のアパートの上空に浮遊させたまま 彼女を狙う宇宙人の情報を検索していた。隊長からもいろいろと聞かされてさほど、凶悪な星人でないのはわかっている、だが他の星の人間を誘拐して洗脳するなど とんでもない奴らだ まして今回のターゲットはパー子、いや星野スミレだなどと、 1号「絶対 引っ捕らえてやるぞ」 バード星ではどんなに凶悪犯人でも命を奪う事は大罪になっている、だから今回も彼らを死にいたらしめてはいけないと厳重に注意されていた。 1号「そうか・・・誘拐する前に一度 マークをつけに彼女と接触するのか」 1号は今までの彼らの手口を調べる 1号「マークを付けに来るのは人気のない夜中だな、よし」 と暗くなってスミレが寝静まった頃 彼女の部屋に窓から侵入する 1号(まるで泥棒みたいだ・・・) ちょっと気がひける 部屋の中は暗く 小さなライトが箇所 箇所をてらしている 1号「ここが・・・パー子 あ、スミレちゃんの部屋か」 ドキドキしてしまう1号 そういえば彼女の部屋には1度も入ったことがない 質素でシンプルな部屋はとても大女優 星野スミレには似つかわしくない もっともこの国では彼女はまだそれほど名の知れていない異国の少女なんだから当然と言えば当然かもしれない、 1号「スミレちゃん・・・スミレさんはどこかな」 一応 彼女の居場所を確認しようと1号は 部屋数の多くないドアを一つづつ開ける クローゼットやお風呂場まで間違えて開けてしまう1号はだんだん自分が違法侵入者のような気がして来る 1号「あっ」 思わず声を上げる1号 部屋の中には天版付きのベットの中でやすらかな寝息を立てているスミレがいる シンプルな部屋とは対照的なベット カーテン越しに眠っているスミレはまるで眠れる森の美女。 1号「パー子・・・スミレちゃん」 今まで どんなに合いたかったか 彼女を思って何度 地球に帰ろうとしたことか、彼女を思って何度 くじけそうになった訓練を耐えてきたか スミレ「う・ううん・・・アッシュ・・・」 寝返りをうつスミレに1号はハッとその場を離れる 1号はスミレにキスでもしかねないほど顔をちかづけていたのだ 1号「アッシュって?? そうか・・・そうだよな」 彼女はパー子ではないんだ、星野スミレとしての人生の中には1号は存在しない 星野スミレに他の恋人がいても少しもおかしくない ガックリしている1号の視線の中に影が走る 1号は銃を向けて構える アグル星人「ぐひ・・・パーマン??」 1号「貴様!アグル星人だな 星野スミレには指1本ふれさせないぞ」 アグル星人「フン わだじは諦めない 星野スミレは必ずわだじの星に連れて行く」 ぶよぶよした緑色の固まりが テレポートで部屋から消える 1号「気持ち悪い奴だな」 スミレ「誰! そこにいるのは??」 スミレは銃を両手で構え背中を見せる1号に向けている 1号はホールドアップする スミレ「何しに来たの!?ここにはお金なんてないわよ」 スミレは毅然とした態度で泥棒 1号に言う 1号は背中を向けたままその声を聞いている 1号(スミレちゃん パー子じゃなくても結構気が強いんだな) などと悠長に構えている1号に スミレはなおも言う スミレ「出ていって!!出ていかないとうつわ」 1号「あ、出ていくよ 出ていくから・・・」 とその声を聞いてスミレは 首を傾げる どこかで聞いた声だ、それにマントにマスク スミレは側の電気スタンドのスイッチを入れると声を上げる スミレ「あなた パーマン パーマンさんよね?」 1号「あ、、、はい」 間の抜けた返事だ、どうして もっとカッコよく彼女の前に登場できないんだろう スミレ「どうしてこんな所に こんな時間に・・・」 1号「あの、もう手を下ろしてもいいかな?」 スミレ「え、ええ」 1号は手を下ろすとスミレの方を向く が1号はあわてて明後日の方をむき直す 銃を向けているスミレは白いノースリーブのネグリジェ姿だった ちょっと1号の目には まぶしすぎる スミレもその様子を見て銃をおろしあわててガウンをひっかける スミレ「私を宇宙人が誘拐?宇宙的に優秀な女優だから??」 紅茶をテーブルに置きながらスミレが笑いながら言う 夜中に一人暮らしの女性の家に入ったら、正直に事情を話す他ない 1号「そうなんだ だからボクが君を守る為、、、守る様 任命されて」 スミレは紅茶を飲みながら1号を見る スミレ「ふ〜ん、そうなの」 1号はスミレの姿に見とれてしまう いたずらっぽい笑顔でこっちを見ているスミレは、1号が喧嘩別れしたパー子の思い出とダブル 1号はパー子と喧嘩しながら彼女のマスクの下に隠された豊かな表情を手に取るようにわかっていた。よくマスクの下の顔を見せろと追いかけたが、実のところ彼女の素顔を見る必要などなかった。ただいつも強気の彼女を唯一追いかけられる時がマスクを外せっと追っかける時だけだから・・・思い出にふける1号にスミレは言う スミレ「じゃあ 守ってもらおかな」 1号「え、ああ 勿論そのつもりさ」
よく朝 支度を整えているスミレの部屋をノックする音 スミレ「ハーイ」 ドアを開けるとバラの花束を抱えたハンサムな青年が立っている スミレ「まぁ アッシュ」 1号はその名前にギョッとする 昨夜 スミレが寝言で言っていた名だ アッシュ「グッモーニン スミレ」 満面の笑みでアッシュはスミレを抱きしめる アッシュの目に1号の姿が目にはいると彼は眉間にしわを寄せる スミレ「あ、こちらパーマンさん 私の日本の古いお友達よ あ、お友達って言ってかまわないかしら? 何度かしか合ったことないけど」 スミレにはパー子としての記憶がいっさいない、星野スミレとして何回かパーマンに合った事がある その程度にしか思っていない事を1号は今の言葉で改めて痛感する 1号「あ、ああ 勿論 スミレさんとは古い友達です」 アッシュ「パー マン?」 アッシュには1号はスーパーマンのなりそこないの変な男にしか見えない そういえば パーマンとかいう正義の味方がいるような事は新聞でみたっけ アッシュ「スミレ 彼はいつからこの部屋にいるんだい」 スミレ「いつって・・・昨日の夜」 アッシュはスミレを押しのけると1号の方につかつかと近づくとにらみつけながら言う アッシュ「スミレはボクの大切な人だ 彼女に何かしてみろ ボクが許さない!」 スミレ「あ、アッシュ・・・」 2人の男性の中央でスミレは動揺する 1号「ボクは彼女を守るために来たんだ 君にとやかく言われることはない」 アッシュは1号をなぐりつける 1号は仁王立ちをしたまま微動だにしない スミレ「やめて!2人とも アッシュなんてことするのよ」 と2人の中に割ってはいるスミレをアッシュは肩をつかんで言う アッシュ「スミレ ボクの大切な人 ボクは君を愛してる」 スミレはあっけにとられて目をまるくする スミレ「え??」 アッシュはスミレを抱きしめる 1号はそれを握り拳を作って見ている ボクのパー子に ボクのスミレちゃんに!! 1号が振り上げた手をアッシュに向けるより先にスミレはアッシュの頬をひっぱたく スミレ「やめて!」 あっけにとられる1号とアッシュに、スミレは乱れた前髪を整えながら言う スミレ「私 あなたのことそんな風に思ってないわ 出ていって 2人とも出ってて」 スミレにきっぱり拒絶され2人はドアを出る アッシュは1号をにらみつけ立ち去る 1号は円盤にテレポートすると頭を抱え込む 1号「くそっ!」 嫉妬に狂っている自分をどうすることも出来ない さっきスミレをアッシュは2回も抱きしめていた 何年も 何年も 何度も 何度も1号はバード星で自分が彼女を抱きしめる夢をみていた。 スミレはいつものように舞台稽古に行くため大きなバックを持って路地を通る とゴミ箱の側にぶよぶよした緑色の物体が彼女めがけて飛んでくる スミレ「きゃっ!」 一瞬 立ちくらみを覚えたが 何事もない腕時計を見てあわてて走り出すスミレ 彼女の長い髪が風にゆらぐ 首筋に三角形の緑のアザがついている 舞台稽古中に アッシュがスミレに話しかけてくる アッシュ「スミレ あの 話しが・・・」 スミレ「私もあなたにお話があるの」 2人は楽屋裏に入る 1号はスミレの姿を追って楽屋のカーテンの裏に隠れると様子を見ている なんとも情けない・・・これじゃあ 2人の邪魔をする間男だ てんで、正義の味方からは離れてる せめて2人の会話を聞くのはよそう スミレを 宇宙人から守るのが自分の任務なのだ 話しを聞く必要はない。やがてスミレがこっちへ歩いてくる あわてて隠れようとして1号はそばにあった機材にけつまずいて派手に転ぶ スミレ「まぁ パーマン 大丈夫?」 舞台装置や備品が1号の上に乱雑にのっかり 彼は情けない顔でスミレを見上げる スミレ「うふふ パーマンてドジなのね」 そういうスミレがハラリと涙を流す 1号はあわてて起きあがりハンカチを渡す スミレ「ありがとう・・・」 とハンカチを受け取ると彼女はポロポロと涙を流す 1号はアッシュに何かひどいことを言われたに違いないと 彼のいる方へ歩いていこうとすると スミレが止める スミレ「あ、パーマン、お願い 一緒にいて」 スミレは1号の手を取る ハッとする1号とスミレ スミレは覚えているはずのない1号の手の感触を思い出しそうになる 1号も今まで何度も 何度もパータッチで彼女の手に触れた思い出がよみがえる がスミレはすぐに手を離すと言う スミレ「お願い 少しだけ私の愚痴を聞いて パーマン」 アッシュはスミレにとって大切な友達だった まだ日本から来たばかりの頃から彼は親切にしてくれた、スミレも彼に惹かれていないわけではない でもスミレはミュージカルの勉強をしにここにいる 今までも これからも立派な女優になるためにはどんな人とも付き合わない そう心に誓ったと1号に話す 1号「・・・スミレさん そんなに自分をおいつめなくても」 スミレ「私 こうみえても結構 弱虫なの 誰か好きな人が出来たら 全て投げ出してその人の所に飛び込んでしまいたくなるの だから・・・」 1号は彼女を抱きしめたい欲望を必死にこらえた。スミレの方にのばした手が空中で 止まっている 今 ここで彼女を抱きしめてしまったら二度と彼女と会えなくなる 今 自分がここにいるのは彼女を宇宙人から守るためだ 公私混同をしては任務遂行に支障をきたす スミレ「ありがとう お話ししたらすっきりしちゃった」 スミレはすっくと立ち上がると 舞台の稽古に戻っていった 1号の手をすり抜けていったスミレを中空に浮かんだ手が追う まったくいいとこなしだ・・・ 舞台初日 満席の劇場の裏手で黒いドレスを身にまとったスミレがカーテンごしに客席をのぞき込む これだけの人が自分の初主演を見に来ている そのスミレの後ろに黒いマントと羽根飾りのつい帽子の衣装を付けたアッシュが立っている アッシュ「スミレ この間の事は悪かった 今日は精一杯 役者としていい芝居をしよう」 と握手を求めるアッシュに スミレはニッコリ笑いながら答える 舞台は順調に進み 第一幕が終わると観客はゾロゾロと劇場から出て 側のレストランなどに散らばっていく1時間後に第2幕が始まる観客はスミレの演技を口々に賛美している 1号はスミレの周囲に気をくばり 例のアグア星人の姿を探していた、スミレは控え室にもどるとホッと鏡の中の自分にため息を付く どうにか第一幕は無事に済んだ 初日の第一幕 それは役者にとって緊張と期待で目眩がするほど大切な時だ ふと彼女は首筋に妙なアザがあることに気が付き スミレ「もしかして・・・」 先日 パーマンに聞かされていた宇宙人のマーク これがあるってことは??パーマンに知らせなければ 振り返るスミレにぶよぶよの緑色の物体が中空を浮いている 1号は銃を見るとメモリーを調節する 隊長に言われた言葉がよみがえる 隊長「この中の液体はアグア星人を一瞬にして冷凍する 人間にあたっても害はないが もし、一滴でも鉱物 例えば建物などにあたると・・・」 その時 スミレの悲鳴が1号の耳に入ってくる 普通の人には聞こえない悲鳴 スミレは口にガムのような粘着質の口枷をされている 1号がスミレの元に走ると アグア星人が いましもスミレを連れ去る所 スミレ(助けて!パーマン) スミレの心の声が1号に伝わる 1号はねらいを定めて銃を構える アグア星人はその銃の中身を見て スミレを少し遠ざける アグア星人「パーマン その液体でこの星野スミレまで凍らすづもりが?」 濁ったアグア星人の声がスミレにも聞こえる ねらいを定める1号が前進する が・・ 近くにあった機材に足を取られまたも転倒してしまう1号 銃から発射された液体はなんとスミレにあたる スミレの口枷は氷って彼女の口から離れるが スミレはびしょぬれになってしまう 1号「あ、、、」 スミレは唖然とするが すぐに1号にくってかかる スミレ「もう!まったくドジなんだから なによこんな銃 中身はただの水じゃない! こんなもので!」 1号から奪った銃を宇宙人に向けて乱射するスミレはパー子モードだ アグア星人は凍り付くが 建物にも銃の液体が飛び散ってしまう とニトログリセリンの様にジュージューと音を立ててくずれる劇場 スミレ「え!?なにこれ」 1号「危ない!!」 呆気にとられているスミレの上に崩れてきた建物の木材が襲う 1号は両手でその木を抱えるとスミレをマントの下に隠す様にかばう スミレ「きゃっ!!」 1号「大丈夫 ボクが必ず君を守ってみせるから」 建物は大破してしまうが、死傷者は幸いでなかった、1号を気遣った特殊部隊隊長がひそかにバードマンに連絡し バードマンはパーヤン達 地球のパーマンを引き連れて救助活動してくれたおかげだ 空でパーヤンとアルファが仲むつまじく話しをしている アルファはバードマンに頼み込んで一緒に地球に付いてきたのだ パーヤン「アルファ なんか初めてあった気がせえへんな」 アルファ「ええ だっていつも高速モニターで顔を見てるもの」 ラブラブなカップルを横目にバードマンは1号とスミレの姿を探す 焼け落ちた劇場にはもう人の姿は見受けられない だが1号からの連絡は未だない 気になりながらも 冷凍になったアグア星人を宇宙警察にひきわたす為バードマンは宇宙に飛び出す 空が少し明るくなりかけた頃 黒いがれきの中から気絶したスミレを抱えて1号が現れる どうやら2人とも無事なようだ 1号は両手を真っ黒に火傷している 焼け落ちた柱をずっとささえていたのだ スミレはそのおかげで無傷だ ドレスが少し汚れている程度で 顔も身体もきれいなまま 1号はそっと平らな所にスミレを置くと彼女の顔をのぞき込む 1号「さよなら スミレちゃん パー子 幸せに・・・ボクは君を忘れないよ」 と最後の口づけをすると背中を見せて円盤に戻ろうとする スミレ「1・号・・・」 最近 聞き慣れない呼ばれ方をされ 振り返る1号は口走る 1号「パー子・・・あ、いや スミレさ・・・ん」 スミレ「ミツ夫さんが、助けてくれたのね」 1号「!!」 スミレ「ありがとう ミツ夫さん」 1号「ぱ・パー子!!記憶が 記憶が戻ったのかい!?」 と抱きしめるミツ夫 両手に激痛が走る スミレ「まぁ!大変 こんな火傷 早くお薬をつけなきゃ ダメじゃない!」 と1号の手を取り驚くスミレはすっかりパー子そのものになっている 1号「うん」 パー子「もう!お薬はどこ?円盤の中に入ってるんでしょ? ホントにミツ夫さんはドジなんだから」 まくしたてるパー子モードのスミレを1号は手が痛いのも気にせず 思いっきり抱きしめる パー子「ミツ夫・・・さん」 パー子の記憶を取り戻したスミレは パーヤンとお似合いのカップルとなっているアルファと合う アルファ「それはもう〜 ミツ夫さんたらパー子 パー子って大変だったのよ」 1号「やめろよ アルファ」 真っ赤になって止める1号にスミレはニヤニヤしながらミツ夫を見る パー子が1号をいじめる時する顔そのものだ バードマン「さ、もう1号とアルファは帰るぞ」 と急くバードマン パーヤンはアルファの手を取りじっと見つめて言う パーヤン「わい アルファ以外の女の子には絶対心変わりせん」 アルファ「パーヤン 私も!」 その2人の熱々ぶりとは変わって1号とスミレはごくあっさりしている 1号「パー子 これからも女優として頑張れよ」 スミレ「ええ 1号もね」 見つめ合う2人 1号は照れくさい台詞はテレパシーで直接 彼女の脳に話しかけていた 1号(いつかきっと立派なバードマンになって帰ってくる だからそれまでボクを待っててくれ) スミレは黙ってうなずく
アパートの屋上でいつまでも上空に手を振り続けるスミレ 宇宙に飛び出したアルファがミツ夫をつっつく アルファ「やーね ミツ夫さんて もっと好きだ!とか愛してる!とか言いなさいよ 女の子はそういうハッキリした言葉が欲しいのよ その点パーヤンは・・・うふふ」 と円盤のマイク越しに結局のろけるアルファ ミツ夫は一度 地球を振り返ると軽く手を振る 両手にはパー子が巻いてくれた白い包帯が2人の交わした約束のようにきっちり結ばれていた。
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